分譲住宅ってリフォームはできるの？

自分好みの家にしようと注文住宅を購入すると、どうしても高くついて予算をオーバーしがちです。そこで分譲住宅を購入してリフォームする方法があります。

注文住宅よりもお得に自分好みの家が手に入るでしょう。どのように計画すればいいのか注意点と手続きの流れをまとめました。

分譲住宅でリフォームは可能？不可能？

分譲住宅はあらかじめ構造や間取りが決まっているので、リフォームの規模が大きくなるほど理想どおりにするのは困難であり費用もかさみます。

ただし内装や設備の交換など元の構造や間取りを活かしてリフォームする程度なら、ずっと簡単で費用も抑えられるでしょう。

中古の分譲住宅を購入してリフォームするときは、最低限いつ建てられたのかチェックしたいところです。なぜなら古い住宅ほど現在の建築基準を満たしていない可能性があるからです。

例えば耐震基準は1981年、省エネ性能は1999年に新しくなっています。2003年以降は24時間換気するシステムを設置するよう義務付けられています。

当然それ以前に建てられた住宅はリフォームの際にこれらの基準を満たさないと暮らしづらくなるでしょう。

また中古の分譲住宅はリフォーム中に壁や床下の腐食が発覚したり、リフォーム後にカビや結露に見舞われたりするなど、追加の費用が発生する恐れがあります。

購入前には住宅の専門家にホームインスペクション（住宅診断）を依頼すると、こうしたリフォーム時のトラブルを防げそうです。

最初から新築の分譲住宅を購入してリフォームする方法もあります。現在の建築基準を満たしており、まだ誰も使用していないので補修費用が発生するリスクを軽減できます。

中古の分譲住宅をリフォームするよりも物件の購入価格は高くなりますが、リフォーム費用を抑えられるので結果としては同じくらいで済むはずです。工期の短縮にもなります。

中古の分譲住宅を自分好みにリフォーム

中古の分譲住宅をリフォームするときは、業者があらかじめ用意しているプランがあり、その中で好みの建材や設備を選ぶ方法が一般的で比較的安価です。一方、住戸内を全面的に解体して間取りから配線、配管まで変更するスケルトンタイプのリフォームもあります。費用は高くなりますが、より自分の好みに合ったリフォームが可能です。

予算に応じて、まずはリビング、次はキッチン、トイレ、ユニットバス……といった具合に部分的に進めるリフォームもあります。

もちろん最初から全面的にリフォームしたほうが新築物件と同じように暮らせるでしょう。

どの方法でリフォームするかは予算次第ですが、スケルトンタイプでは自分で安価な建材や設備を用意することで費用を抑えられます。

また大がかりなリフォームまでしなくても設備の交換とクリーニングの組み合わせだけで十分満足できるかもしれません。

購入と同時進行でリフォームを進める際の流れ

分譲住宅の購入とリフォームを同時に進める場合は、まず希望のリフォームができる物件を探し、ホームインスペクションの結果を見て購入を決定します。

次に資金の確保です。住宅ローンと別にリフォームのローンを組むと金利は高くなります。最近ではリフォームの分と一緒に組める住宅ローンもあるので検討したいところです。

また売主にリフォームしてもらってから購入すると通常の住宅ローンを使えます。もちろん費用は最終的に自分が負担するので希望どおりにリフォームしてくれるはずです。

同時に業者を選定するためにリフォームの希望を伝え、見積もりを提出してもらいます。できれば2～3社ほど依頼したいところです。

追加工事が発生しやすいので、その際の費用についても確認しておきましょう。予算内に収めてくれるのはもちろん、聞き上手で納得いくまで丁寧に説明してくれる業者が理想です。

このように分譲住宅を自分好みにリフォームするのは十分に可能であり、注文住宅よりも費用を抑えられるのでおすすめです。ただし、本当に満足できるリフォームをするなら物件と業者選びが大切です。上手に選ぶとお得に理想のリフォームができるでしょう。